シリーズ4のドア内側の取っテはタンスの引き出し型です。その右下はドア側のキャッチです。右の写真のグリーンのスイッチは何用でしょうか?
結局オリジナルにはないスイッチなので、冷却ファンのスイッチとして用いることにしました。
ドアのボディー側のキャッチは鉄製です。錆を落としてメッキ調に塗装しました。写真右はドアの開きすぎを制限する為のアームです。真っ黒だったのでそんな物かと思っていたら、綺麗なメッキ仕上げがされていました。中にパワーウインドーの為の電線通ります。
ボディー側のキャッチが取り付けられました。ドアのウエザーストリップも取り付けられています。
ドア側のキャッチが取り付けられました。ドアのフレームに直接取り付けられます。
チャップマンおじさんがエランで唯一気に入らないのが、このパワーウインドーです。「軽量化の逆だし、よく壊れるし。コーリンお父さんは何を考えとるんじゃろう?」。管理人 nomi が調べたところ、アメリカへの輸出仕様では、室内の突起物をなくして安全基準に合格するためにやむなく採用されたようです。モーターは丈夫だそうですが、もし故障したら軽量な日本製のモーターに交換を希望しています。
パワーウインドウのステイとモーターは、錆を落として黒に塗装しました。
エランのドアの内装は、ボディーと同じ GFRP で形成されています。シリーズ4ではその表面にエンボス加工で少し豪華さを演出した黒のビニールレザーが貼られています。殆ど破れなどの傷んだところはありません。「この内装は、いっぺんやりかえているで。」とチャップマンおじさん。ラッキーでした。
乗降車の時に靴が当たる部分のカーペットが茶色に変色していたので、靴用の塗料で黒に塗装してみました。
左は用いた塗料です。この手の塗料では「シート染めQ」が有名ですね。右はその結果ですが、カーペットのふんわりした風合いを損ねず、結構良い感じだと思います。
写真はドアに設けられたアームレストのドア側の内張りです。これもこのまま大丈夫です。ココには後でドアを閉める時に引っ張る取ってが付きます。裏側には歴代の接着剤が大量に張り付いていたので丁寧に全部落としました。
そこにまたボンドを塗って貼り付けます。
写真左はオープナーの内側です。BBS を通じてシリーズ4のオーナーに情報を求めたところ、京都の Mic さんから内装材が貼り付けてあることを教えていただきました。レストアの方法を色々考えました。結局、写真のように一部の部品をはずしていただき、あとは自分で錆びを落とし、見える範囲で黒のつや消しに塗装しました。
このパーツでは、他に、ストッパーのラバーが一つ欠品であったので、厚さ1 cm のラバーを買ってきてオリジナルを手本に自作したり、ロックのためのフックが付く部分のスペーサー?が欠品であったので内径 3.5 mm のチューブを探して自作したりしました。
固定のネジ部分はメッキで結構豪華仕様です。
ドアのフレームは比較的綺麗でしたのでほとんどそのまま使います。
パワーウインドウモーターが取り付けられる部分です。後方下側になります。
有名なロン・ヒックマンが考案したワイヤートリックです。写真左が前方下側、右が前方上側です。前オーナーがプーリーを交換されているので今回はそのまま使います。
後方上側です。右側のプレートにドアのキャッチが付きます。
アウターオープナーはチャップマンおじさんがパッキンを切り出し作成し、取り付けました。シリーズ4ではカギと取っ手が分離しているデザインです。助手席側は前オーナーの時代からキーがないとのこと。シリンダーの尻尾にはネジが切ってあり、オープナーにつながる特別な形なので、シリンダーを変えることができません。そこで、シリンダーを元にキーを作成することになりました。
広島ではなかなかシリンダー側からキーを作成してくれるカギ屋が見つかりませんでした。ようやく見つけて、写真のように出来上がりました。幸い、使用頻度の高いイグニッションと右ドアは同じカギで、左ドアとフューエルキャップはそれぞれ別のキーになりました。トランクのキーはシリンダー側の秘密の加工でイグニッションと同じキーにしていただきました。
写真左はシリンダー周りを組み込んだ様子を示します。ドアのオープン機構につながります。写真右は nomi 号のカギを示します。左ドア用、イグニッション、トランク及び右ドア用、フューエルキャップ用の鍵です。左ドアのカギは両歯です。新しいもののようです。
キャッチとインナーオープナーをリンクで繋ぎます。
ドアが開きすぎないないように制限するパーツです。内側には右の写真のような受け金具がついていますが、割れていたので蓮車親爺さんに譲っていただいたパーツで補修しています。
ドアを開けたときに室内灯を点灯させるスイッチです。
右ドアがボディーに組みつけられました。チャップマンおじさんが入念に調整されます。とても綺麗です。
左ドアがボディーに組みつけられました。ドアノブの修理が必要であった由。すばらしい仕上がりです。
レストアもキャブ調整を残しほとんど終わりです。
Carburetor の調整 (その1)に続きます。