ノーマル(イン、アウトともロトフレックス)からスパイダー社製の強化型ロード仕様(アウト側のみ C V ジョイント)に変更です。強化型のレース仕様(イン、アウトとも CV ジョイント)ではデフが壊れるそうです。チャップマンおじさんによると、アウト側のロトフレックスはブレーキの熱で劣化しやすいそうです。
スパイダーのロード仕様のドライブシャフトは、国内で見つからなかったのでイギリスより取り寄せました。英語でのやり取りや、ほんとに品物が届くかなど、なかなかスリルがありました(^○^)。
ドライブシャフトの色々については、 個体差研究会(その1)を参照して下さい。
デフはノーマルです。デフケースのカバーは鏡面仕上げです。街乗りの場合は LSD は不要とのこと。
スパイダーシャーシでは、デフが後ろから入りそうでしだがやはり無理で、組んであったリアーサスをはずして横から装着しました。
ドライブシャフトもかなりの力技で装着する必要がありました。一つのロトフレックスがたわみのほとんどを引き受けるので、ゴムがすこし可愛そうです。
ベルハウジングはアルミ製に交換しました。鏡面仕上げです。ミッションはノーマルの4速です。このままで問題がないので、亜鉛系の錆び止めを塗りました。ミッションの蓋も鏡面仕上げです。ミッションのオイルシールは新品に交換しました。
ベルハウジングのスターターモーター部分のキャップです。ノーマルは左の写真のような空き缶状の5 cm 程度の筒ですが、nomi 号ではスターターモーターをリダクションタイプに変更するので、右の写真のようなシンプルな蓋に変更しました。ノーマルではスパイダーシャーシに干渉しており、写真のように一部潰して対応していましたが、これで安心です。
アルミのベルハウジングと鉄のそれとではこのキャップの径そのものが違っています。チャップマンおじさんは1枚のアルミの板から写真のような蓋を叩き出して下さいました。鏡面に仕上げて装着します。
ミッションは Ford Gearbox Type 2300 で ”three-rail”とも呼ばれています。シリーズ4ではギアは semi-close が標準で、デフの final gear ratio は 3.77 のものが使われています。ミッションの個体差については個体差研究会(その5)を参照して下さい。
この時ミッション本体をオーバーホールしなかった報いがありました。詳細はSMFCのページに記載しています。
クラッチはクラッチ板のみ新品に交換です。
クラッチ リリース(スレーブ)シリンダーは新品にしました。この部分は排気管に近いので、熱による劣化が速いそうです。
Garling のマスターシリンダーは 5 / 8 インチ径で、エンジンベイのボディー側に取り付けます。得意の鏡面仕上げです。シリンダー内部はリペアーします。
ミッションマウントは良い状態なのでそのまま使います。プロペラシャフトは錆び落としして、さび止めを塗り、黒に再塗装しました。
組み立て作業はボディーやエンジンが載ってないので比較的楽にできます。デフとミッションをプロペラシャフトでつなぎます。ベルハウジングも装着されています。
プロペラシャフトは正中でなくかなり右によってセットされます。ドライブシャフトは左右等長で、デフのギアーの加減だそうです。シャーシに当たりそうなので心配ですが、問題ないそうです^^;。
実はデフのマウントもアメリカでの作業は間違っていて、チャップマンおじさんは、わざわざ、その穴をつぶして正しくあけなおし、修正してくださっています。
かなり車らしくなってきました。ついに、お楽しみのエンジンの搭載へと行きたいところですが---。
その前に、ブレーキ系のレストア に続きます。