メーターパネルは前オーナーが右ハンドルに変更した時に新調しているので、とても綺麗です。
イグニッション キーの位置が違うと思ったら、シリーズ4ではこれが正解でした。左下のシガーライターの部分は蓋がしてありますが、復活させます。
走行距離は 65636 を示しています。パネル右端のランプはパーキングと Brake Fail Warning Lump でした。
後に判明したのですが、ハザートランプの回路は付いていました。その隣のブレーキのランプテストの回路は死んでいるとのことでした^^;。
ノーマルではシフトノブにはシフトパターンが付いており、車検で困ることはないのですが、ロータスマークの新しいノブに換えると車検時にはどこかに明示する必要があります。長くエランのパターンを探していたのですが、ホールデンでようやく見つけました。
私はタバコを吸いませんが、錆だらけの灰皿もリビルトしました。メッキ調に再塗装です。
折角オリジナルのしかもかなり綺麗なシガーライターが付いてきたのでそのまま取り付けます。メーターパネルは右の写真のようなブラケットでヒーターコアーを介して固定されます。
パークブレーキハンドルは最近の車の引き上げ式と異なり、手前に引くタイプです。ジムカーナなどでサイドブレーキを使ったターンはやりにくい構造です。色々な配線が付いています。取っ手の部分はアンチモニーでアルミと同様に鏡面仕上げです。
ここで問題発生です。
パークブレーキハンドルを設置しようとすると、ブラケットの向きがマニュアルと逆でうまくいきません。良く考えると、左ハンドル用であるためと思いつきました。チャップマンおじさんは早速ブラケットの溶接を外して、反対に付け直して下さいました。そうすると、今度はパークブレーキの警告灯用のスイッチが邪魔になるので、これもナットの溶接をやり直してマニュアルどおりにして下さいました。
目出度く、右ハンドルのマニュアルどおりに設置されました。
前オーナーはブローブボックスを省略していたので、新設です。まず純正のブラケットを純正のボックスに取り付けて見ます。当たり前ですがピッタリです。紙製で縁が弱そうだったので少し大きめのワッシャーをはさんで強度を保つように配慮しました。次にこれをメーターパネルの所定の位置に合わせて木ネジで取り付けるわけですが、既にパネルが取り付け作業に入っているので結構難しい作業です。パネルの厚みは約10 mm なので小さい木ねじが必要です。ボックスの蓋を止めるタッチラッチは純正品が付いていたのでそのまま使いますが、ブラケットにはにボックスをはさんで取り付けるようになるので微妙に位置がずれます。
悩んでいたら、チャップマンおじさんがサクサクと取り付けて下さいましたm(_ _)m。写真でブラケットの色が違うのは、上のブラケットのみタッチラッチの固定の為に既に付けられていたものをそのまま用いたからです。
プレナムチャンバーの下に受けるように取り付けます。スミス製でとても程度が良い状態です。後日、前オーナーに聞いてみたら、前オーナーがレストアされたそうです。
左の写真のホース(黄色の↓)はエンジンからの暖かい水を導きます。右の写真の矢印はメーターパネルが取り付けられるブラケットです。
左の写真は正面像です。右の写真はエンジンへの接続を示します。ヒーターの切り替えスイッチはボディーを載せるときには邪魔になるので、一旦はずして再度付け直しています。この作業の為には、右側のエンジンマウントを緩める必要があります。写真で分かるとおり、パイプをサムコのシリコン製に変更しています。
蓮車親爺さんたちのアドバイスに従って、写真矢印のようにエルボウなるパイプを撤去してアルミテープで塞ぎました。運転手側のサイドへの温風の送気を廃止して、その代わり配線がし易いようになりました。ヒーターコアには通電テストして快調に動作することを確認しました。
左はプレナムチャンバーと呼ばれるパーツです。外気を取り入れヒーターに導く役目を受け持ちます。比較的新しいパーツなので、アメリカでの事故の時に新品に交換してあるのかも知れません。D.I.Y.親爺さんによると、このパーツの底には水がたまりやすく、これが暖められるので、エランではフロントスクリーンが曇りやすいとのこと。
右はフレッシュエアーや暖められたエアーを室内に導くラインです。
プレナムチャンバーは外気を室内に取り込むための入口なので、雨漏りの原因として疑いの高いパーツです。そこで、詳しく検討してみると左の写真のようにファイバーの割れが発見され、また、ドレーンプラグもグラグラになっています。写真右は割れの補修後と思われますが不十分なので、これらをファイバーで再度補修します。
まず補修部分に鑢をかけて、厚みを元の半分程度にします。樹脂と効果剤を混ぜます。そのときの気温などの条件で加減します。
樹脂を塗り、ファイバーを貼り付けていきます。
ファイバーを二層、三層と重ねて行きます。専用のローラーで空気を抜きます。乾燥を待ちます。
乾燥の後不要なファイバーを切り取り、20 mm の穴を空けなおし完成です。右の写真は用いた、刷毛、ローラー、かき混ぜ棒などの道具です。
更に、ボディーとの間の雨漏り対策にゴムパッキンを新品に換えて下さいました。右は設置の状態を示します。この下に受けるようにヒーターコアーが取り付けられます。
室内用のヴェンチレーション用のグリルです。オリジナルは凝った塗装がされていて、再現に苦労しました。”ハンマーフィニッシュ”なる特殊塗料で出来るだけオリジナルに近い(わざと凸凹の)感じに仕上げました。この装備はシリーズ4以降のみのようです。
右はかずさんから譲っていただいたメーターパネルの下横の Heater Valances です。nomi 号のものは左右で異なっておりおまけに割れていました。とても軽いパーツです。
取り付けてみると色々問題がありました。まず右側では、写真のように割れていたと思われた部分はヒーターのフタをクリヤーする為の細工でした。また左側では、ヒーターコアに干渉するのでバランサーを熱で加工してふくらみを作りました。
ところが、良く見るとチャコールグレーで、内装と合いません。更に、本来の縮み塗装とは風合いも違っています。
左はカズさん(かずさんとは別人です)から教えていただいた、ハーレー純正のリンクルペイントです。これを使って縮み塗装に挑戦しました。まず、均等な塗膜になるようにスプレーします。
下にアルミの板を置いて、コンロで加熱します。すると、次第に縮みが現れてきます。
とても綺麗な縮み塗装が出来ました。大満足です。
室内用のメーターパネルの外側につく温風の出口です。100円玉の様な蓋がついていて、この角度で風向や風量を換えるようになっています。もちろん手動です。これも、とても軽いパーツで、淵がところどころ欠けています。
右はエンジン側の冷却水をヒーターに導くためのスイッチです。
ヒーターアウトレットはフロントピラーと一体になっています。天井の内装材と同じビニールレザーで割れを補修しながらカバーしました。内装のプロにお願いしました。とても綺麗な出来で満足です。黒より軽快な感じだと思います。
外装のレストア (その1)に続きます。