( A )の矢印はノーマルのオイルポンプです。スタータモーターは強化型です( B )。ダイナモも B B さんが提供してくださった国産の軽自動車用のオルタネーターをリビルトし交換しました。鏡面仕上げです( B' )。イグニッションコイルはボッシュ製です。信頼性がありそうなのでそのまま使います。
チャップマンおじさん直々に錆び落としし、ロータス グレー(実はイギリス軍戦車用?)と同色にペイントしました。Gittings and Hill というメーカーが供給元で、独自のレファレンスナンバーだと思いますが 102 / 1032 がそのものだそうです。Gittings and Hill が現存するかは?です。
消耗品のガスケット類は勿論、磨耗したギアなどもチャップマンおじさんの判断で新品に交換しました。
いきなりショックです。ブロックのメクラブタをはずしてやり直したところ、なんとブロックの砂型の名残と思われる砂が大量に出てきました。冷却効果をかなり阻害していたに違いありません。
写真右はクランクを組み込んだ状態です。
ピストンをコンロッドと組み、ピストンリングをはめています。ブロックに組み込む直前です。
バルブシートを磨いてバルブを組み込みます。前オーナーがオーバーホールされているので、今回は手間がかからなかったそうです。
写真左はコッターと呼ばれるパーツでバルブスプリングを止めています。半割れになっています。写真右はバルブスプリングとそのリテイナーです。ハイリフトカムを用いるとバルブステムやこのスプリングの自由長が長い物を用いる必要が出てくるそうです。概念的には、カムのリフトを稼ぐのに肉を盛り上げるのではなく削っているので、ハイリフトカムは細くなっています。バルブステムの長さがノーマルのままでは分厚いシムを入れる必要が出てくるのでステムを長くしてスプリングもそれに合わせる。更にチューニングの高いエンジンでは、バルブスプリングの巻き数の少ないものを用いるそうです。ハイリフトカムでノーマルスプリングを押すと、線間密着を起こしてしまうからです。nomi 号は勿論ノーマルです。
写真左はタペット(バルブリフター)とシムです。スプリングとバルブが一体になった状態の上に被さります。カムがこれを押します。写真右はバルブの軸(ステム)が通るヘッド側の通路でバルブガイドです。画像の赤い部分が向こう側の燃焼室になります。ロータスツインカムではバルブステムとガイドが直接密着することでのみオイルの下がりを防いでいます。要するに、ここからのオイル下がりに対しては無防備であるということになります。最近のエンジンではここにシールを入れてオイル下がりを防いでいます。
写真はこれらを組み込んでヘッドにセットされた状態を上から見ています。真ん中にバルブのステムその周りにコッターさらにスプリングリテイナーが見られます。この上にシムを介してタペットが被さります。
さらに組み立てが進みます。(その3)へどうぞ!